LINE公式アカウントを導入した事例紹介(農家)

今回は農家さんがJAを通さずに野菜を公式LINEで直販した事例を紹介します。

1.公式LINEを始めたきっかけ

出荷組合や卸売業者、仲卸業者、小売店と消費者の手に届くまでに多くの手数料が発生していて手元に残るお金はわずか。

有機栽培にこだわっていて経費もかかるためいつも厳しい状況でした。

そこで、JAや卸業者を通さずに販売できる方法はないかと相談を受けて公式LINEを勧めました。

2.直販の戦略

自社商品をブランド化

一般的なスーパーなどで手に入る野菜ではなくマイナーな野菜を有機栽培で生産することでブランド化することにしました。

つまり、公式LINEでしか買えない商品を提供することで希少性を高め、価格が高くても売れる商品を生産することを目標としました。

これだけを聞くと難しいなと感じる方もいるかもしれませんが、そんなことはありません。

糖度の高い果物や無農薬で作った野菜、そもそも地域の野菜がブランド化している(魚沼コシヒカリなど)など探せばいくらでもあります。

しかも、野菜だけの話ではありません。

漁業や伝統工芸品、調理器具などブランド化することで価値が上がるんです!

SNSの活用

今の時代、SNSは切っても切れないツールです。

SNSの運用もご依頼頂き、InstagramとTikTokでフォロー集めから販売へと繋がる導線を作っていきます。

SNSのいいところは無料で始められるというところです。

SNSに疎いという方も野菜の写真を毎日UPするくらいはできませんか?

それもできないというのであれば、直販あきらめてください。JAや卸業者へ販売した方がいいと思います。

無駄の徹底的排除

JAを利用していた時は大量生産して形のいいものだけ販売、それ以外は廃棄というとても勿体ない状況でした。

現代社会ではフードロスの考え方も広まりつつあり、形の悪い野菜でも販売することができます。

形は悪いが味は最上級の野菜を少し安くしたり、半端な数になってしまった野菜を他の野菜と一袋にして販売するなど直販ならではの販売をすることができます。

結果的に、廃棄する野菜も売れることから利益UPに繋がります。

農家の高齢化か人員不足が問題になっていますが、収穫した野菜が全て売れるのであれば畑を小さくしたり、他の野菜を育ててみたりと可能性が広がります!

3.直販のデメリット

販路や配送を自分で確保することが必要

卸業者へ出荷する場合はその時点で値段が付き、そのあとはお任せできますが、直販の場合は自分たちで販路や売れた時に配送の準備をする必要があります。

そのため、農業だけをしていればいいわけでは無く、営業活動や配送の手配、管理など仕事が増える可能性もあります。

しかし、今の世の中、SNS等の普及によりお客の確保はさほど難しくはありません。

配送に関しても、ヤマト運輸など指定した場所まで荷物を取りに来てくれるので売れた分だけ出荷すれば問題ありません。

大量の農作物をさばくことが大変

全ての農作物を個人でさばくのには限界があります。ネット販売や道の駅、直販場を作るなど考えても卸業者へ出していた時よりもさばくのは大変です。

ですが、考えてみてください。

卸業者や小売店のマージンを差し引いて出荷していたのが、直販なら全て利益として乗ってきます。

その場合、今までと同じ量をさばく必要があるのでしょうか?

規模や得たい収入はどのくらいなのか、じっくり考えて作る量を制限するのも一考です。

4.まとめ

こちらの農家さんは、今まで1つの野菜をメインで育てていたため、値段の暴落や猛暑による不作など毎年安定した収入を得ることができませんでした。そこで、公式LINEを初めて直販することで卸業者や小売店のマージンを無くし、また育てる野菜の種類を増やすことでお客様のリピートもあり、安定した収入を得ることに成功しました。今では不揃い品まとめ売りや毎月届く季節の野菜セットをサブスクで販売するなど様々な方法でお客様を飽きさせない工夫をしています。

まずは、ご相談ください。地域やお店の状況、将来的にどうなりたいかなどなんでも構いません。もちろん農家さん以外の実績も十分ございます。より良い状況へ導きます。